【メディア掲載】東京都の公式インタビューに掲載されました ― 東京発・レジリエンステックの最前線

はじめに

このたび、東京都が国内外へ向けて東京の魅力・テクノロジー・スタートアップエコシステムを発信する公式メディアにて、弊社代表・近藤宗俊のインタビュー記事が掲載されました。

画像出典:東京都

SusHi Tech Tokyoは「Sustainable High City Tech」を略したもので、持続可能な都市を高い技術力で実現することをテーマに、東京都が主催するグローバル・イノベーションカンファレンスです。弊社は2025年5月にその初出展を果たし、今回のインタビューはその実績を受けて実現したものです。テーマは「レジリエンスを日々の暮らしの中に」。防災テックの枠を超えた、弊社のビジョンと東京という都市の可能性について、幅広くお話しさせていただきました。


インタビューで語ったこと① ― フェーズフリーという発想

インタビューの核心となったテーマが「フェーズフリー」という概念です。

「災害への備えは、緊急時にだけ思い出すものであってはならない」――これが弊社の基本的な考え方です。もし普段の生活で使われる製品やサービスが、非常時にも役立つように設計されているならば、日常生活の質を向上させながら、万が一の時への備えができる。防災をコストとして埋没させるのではなく、日常に組み込むことで継続的に価値を生み出す――それがフェーズフリーの本質です。

身近な例を挙げると、交通拠点や公共空間で見かけるようになった蓄光式誘導標識がそのひとつです。電力不要で暗い環境でも視認性が高く、平時は安全性と利便性の向上に寄与し、停電時には避難を促す手掛かりになります。「改めて使い方を変える必要などありません。それらはそのまま機能し続けます」というのが近藤の言葉です。


インタビューで語ったこと② ― レジリエンスは「経営課題」になった

かつて災害対策といえば、特定の部署が担うものでした。しかし今、その位置づけが根本から変わりつつあります。

特に中小企業では、経営層の高齢化と後継者不在という構造的な問題が重なり、一度の大きな打撃から再建する余力を持てない組織が増えています。「以前であれば、いずれ立て直せるという考え方がありました。ですが今は多くの組織が、後から事業を立て直すだけの時間もリソースも残されていないと感じているのです」と近藤は語ります。

さらに現代のリスクは、自然災害にとどまりません。グローバルなサプライチェーンの下では、混乱の引き金が日本から遠く離れた地域で生じることも珍しくなく、「地政学的な不安定さもリスクに含まれます。全てつながっているんです」という認識が、弊社のビジネスの根底にあります。


インタビューで語ったこと③ ― 東京は「実験の場」であり「モデル」である

インタビューでは、東京という都市そのものへの視点も多く語りました。

東京は、あらゆる意味で高密度な都市です。人口も、インフラも、商業も。ひとたび何かが起これば、影響はすぐに広がり得る。その一方で、建築基準・交通システム・細部のデザインに至るまで、安全への向き合い方は極めて洗練されています。

近藤が東京の次のステップとして提唱するのが「分散型の機能強化」です。ある地区が影響を受けても、他の地区が稼働を続けバックアップを提供できる仕組み。「渋谷が影響を受けても、新宿は機能し続けられる。システムが同時に全て停止しないことで、レジリエンスは向上します」というビジョンです。

そしてここで実証された解決策は、世界の他の高密度都市にも応用できる。東京は臨海部・離島も含め、多様な条件下でレジリエンス戦略を検証できる「実験の場」でありながら、同時に世界へ向けた「モデル都市」でもある――これが弊社が東京を拠点に活動し続ける理由のひとつでもあります。


SusHi Tech Tokyo 2025での手応え

今回のインタビュー実現の背景には、2025年5月に初出展したSusHi Tech Tokyo 2025での経験があります。

「SusHi Tech Tokyo 2025」は5月8日から10日まで東京ビッグサイトで開催され、50,000人以上の来場者を見込んだアジア最大級のスタートアップカンファレンスです。 弊社のブースは終日人で埋まり、国内はもとよりアジア・中東・欧州から多くの方々にお立ち寄りいただきました。

気候関連のソリューションが世界のイノベーションイベントで一般的になりつつある一方、防災テックはまだ比較的小さなカテゴリーです。しかしその希少性が、かえって追い風になりました。「単なる緊急対応だけにとどまらず、災害への備えというものが、ようやくイノベーションの領域として見られるようになってきたのだと感じます」と近藤は振り返ります。

特に共感を呼んだのが、「備えのためのツールが日々の業務も支え得る」という視点でした。「これらのツールが日常でも役立つものとわかると、人々の受け止め方が変わります」――フェーズフリーという概念が、国境を越えて届いた瞬間でした。


具体的なソリューション ― フェーズフリーの実例

インタビューでは、弊社が取り扱う具体的なソリューションも紹介されました。

天候と浸水リスクを可視化するAI・クラウドベースのプラットフォームは、突発的な集中豪雨が頻発する東京において特に意義が大きく、特定エリアのリスク把握・早期備え・訓練の精度向上に貢献します。

光燐KORINは、暗闇で12時間以上自然発光する蓄光塗料です。暗闇や災害時にも、電気不要で活用できます。

可搬式ヘリポートも、フェーズフリーの好例です。恒久的な設備を整えるほどではない場所でも着陸先の選択肢を広げ、都市部と遠隔地の双方でアクセス性を高めます。


おわりに ― 東京から世界へ

「災害への備えを特別扱いせず、好奇心や遊び心を持って取り組めば、備えは毎日に役立つ習慣になります。それが本当のレジリエンスです」

今回の東京都公式メディアへの掲載は、弊社にとって大きな励みになると同時に、改めて使命を確認する機会となりました。東京という世界屈指の高密度都市で磨かれたレジリエンスの発想を、国内外のすべての必要な場所へ届けていくこと。それが、SAKIGAKE JAPANのこれからの挑戦です。

インタビュー全文(日本語・英語)は以下よりご覧いただけます。

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