SusHi Tech 出展報告──防災の現場から都市の未来へ

2025年5月8日(木)〜10日(土)の3日間、東京ビッグサイトにて開催された「SusHi Tech Tokyo 2025」に、私たち株式会社SAKIGAKE JAPANは出展いたしました。主催は東京都と経済団体によって構成された実行委員会で、本イベントは「Sustainable High City Tech(持続可能な都市をテクノロジーで支える)」をテーマに、世界中のスタートアップ、自治体、研究者、企業が一堂に会するアジア最大級の国際展示会です。今年度の参加者数は5.7万人を超えました。

私たちは防災・レジリエンス分野の専門企業として、技術と教育の両輪で都市の安全性と持続可能性に貢献するという視点から、本イベントに参加いたしました。本記事では、展示会の様子を振り返るとともに、当社がご紹介した主な製品や取り組み、そして今後の展望についてレポートいたします。


ひとときも止まらなかったブース来訪者の波

初日から最終日まで、弊社ブースには国内外から多くの方にお越しいただきました。その背景には、都市部における災害リスクの高まり、気候変動に伴う不確実性への対策の必要性、そして災害対策を“経営戦略”として捉える企業が急速に増えているという流れがあると感じています。防災を「特定部門の課題」ではなく「組織全体の持続可能性に直結するテーマ」として捉える視点が、徐々に広まりつつあることを実感しました。


注目を集めたSAKIGAKE JAPANの展示内容

今回の展示では、以下のソリューションなどを中心に紹介いたしました。実際に導入されている事例写真とともにご紹介し、「平時と有事の両方に使えるのが魅力的」という評価を多くいただきました。複数の商談が成立するのみならず、採用やパートナー連携の機会もいただいております。

1. Climate Vision / Water Vision(AI災害リスク可視化プラットフォーム)

AIとクラウドベースの解析エンジンにより、地域ごとの気象・水害リスクをリアルタイムに「見える化」するプラットフォーム。特に自治体やインフラ企業からは「河川氾濫の事前把握」や「避難判断の根拠データとして活用したい」といった声を多くいただきました。

2. ヘリポータブル(可搬式ヘリポート)

持ち運び可能なヘリポート夜間灯火セット。陸路や海路が遮断される状況において、迅速な大量空輸を可能にします。

3. Cold Storage Box Portable(可搬型冷蔵・冷凍庫)

停電時でも太陽光発電により冷却機能を維持できる、非常時対応の冷蔵ソリューション。イベント開催地での食品保冷用途や、災害時の避難所・仮設拠点での医薬品保存に活用されています。

4. Aster Power Coating(耐震塗料)

停電時でも太陽光発電により冷却機能を維持できる、非常時対応の冷蔵ソリューション。イベント開催地での食品保冷用途や、災害時の避難所・仮設拠点での医薬品保存に活用されています。


パートナー企業との連携強化

今回の展示会では、多くのパートナー様にご協力・ご来場いただき、なかでもCold Storage Japanの後藤社長には一緒にブースに立っていただき、災害時の物流インフラや冷蔵輸送の可能性についても深くご紹介することができました。「また一緒にやりましょう!」という後藤社長の一言に、心から背筋が伸びる思いです。災害対応の現場は“協働”の価値が試される場であり、今後の新規プロジェクトでもこうした共創関係をさらに深めていきたいと考えています。

イベントを終えて:都市の安全は「日常の延長線上」に

都市インフラ、防災、エネルギー、モビリティ、医療──「SusHi Tech Tokyo 2025」は、都市が抱えるあらゆる課題に対してテクノロジーでどう解決するかという総合知の交差点でした。その中で、私たちのような防災専門企業が果たせる役割は今後ますます広がっていくと確信しています。

災害対策は「非日常」のものではなく、「日常の延長線上」にあるべきです。それは特別なときだけ使う技術ではなく、平時から“当たり前”に備えておく仕組みでなければなりません。私たちの製品や取り組みも、そうした“日常に溶け込む防災”を支える存在でありたいと考えています。


最後に

ご来場いただいた皆様、ブースでお声がけくださった皆様、本当にありがとうございました。都市の未来にとって、防災は「社会インフラ」であり、「共創のテーマ」です。私たちSAKIGAKE JAPANは、これからも国内外のパートナーとともに、“防災×テクノロジー”の可能性を追求し続けてまいります。次の現場でまたお会いできる日を楽しみにしています。

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