―防災コンサルティングの現場から見た、この提携の意味
はじめに
SAKIGAKE JAPANは、株式会社Digital Entertainment Asset(以下「DEA」)と戦略的パートナーシップを締結いたしました。
防災コンサルティングの現場で私たちが常に感じてきた課題のひとつが、「本当に役立つ防災の知恵は、ハザードマップやマニュアルだけでは拾いきれない」という現実です。被災経験者の記憶や地域コミュニティ、企業の卓越した経験の中に存在する知恵を、どうすれば大規模に集め、世界中で使える形に変換できるか――その答えのひとつとして、今回の提携にいたりました。

以下、提携内容の詳細をお伝えします。
株式会社SAKIGAKE JAPAN(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:近藤宗俊、以下「SAKIGAKE JAPAN」)と株式会社Digital Entertainment Asset(本社:東京都港区、代表取締役 会長:吉田 直人、代表取締役 社長:山田 耕三、以下「DEA」)は、日本の民間に眠る防災知識や教訓をグローバルな課題解決に役立てるため、戦略的パートナーシップを締結いたしました。
本提携は、データをAIで整理し「世界へ届ける力」を持つSAKIGAKE JAPANと、ゲーミフィケーションを活用した「集める力」を持つDEAが、互いの強みを掛け合わせたものです。
具体的には、DEAの市民参加型ゲーム『ピクトレ』で2026年8月より開催される「ピクトレ防災チャンピオンシップ2026」や、関係人口プラットフォーム「ご当地ひみつエージェント」を通じて、全国から災害体験や防災の知恵を大規模に収集。SAKIGAKE JAPANが情報の監修とAI分析を担い、両社共同でカード化などのIPコンテンツビジネスを展開します。
気候変動により自然災害が激甚化する中、両社は日本独自の「消えゆく防災の記憶」を一気通貫のスキームで体系化し、世界に通じる標準化された防災ソリューションとして社会実装することを目指します。
SAKIGAKE JAPANの視点
「ゲーム」を知識収集の手段として選んだ点は、私たちにとって特に納得感のある部分です。防災の知恵を「アンケート」として尋ねると、人はなかなか言葉にできません。しかし「ミッション」として問われると、具体的なエピソードが出てくる――これは防災教育・啓発の現場で私たちが何度も経験してきた感覚と一致しています。
連携の背景
気候変動の加速により自然災害は世界規模で激甚化しています。一方、日本各地に蓄積された被災体験・避難の知恵・地域独自の備えは、記録されないまま「消えていく知識」になっています。体験者の頭の中や地域コミュニティにのみ存在し、体系的なアーカイブがほぼ存在しない状態です。
世界有数の被災経験国である日本の知見は、適切に整理・標準化されれば、気候変動に苦しむ世界中の地域社会で活用できるはずです。この課題に対し、「整理して世界へ届ける力」を持つSAKIGAKE JAPANと、ゲーミフィケーションで「集める力」を持つDEAが役割を分担し、一気通貫の連携スキームを構築します。
SAKIGAKE JAPANの視点
私たちが単独でこの課題に取り組もうとすると、必ず「収集のスケール」という壁にぶつかります。企業へのヒアリングや専門家インタビューは質の高い情報を得られる一方、件数には限界があるためです。DEAが持つ全国規模の参加者基盤は、この壁を越えるための鍵だと考えています。
ビッグビジョン:日本の防災知識を世界の共有財産へ
本連携の目指す最終地点は、日本国内に散在する「消えゆく防災の記憶」を、世界に通じる標準化された知識資産へと転換することです。SAKIGAKE JAPANをハブとして、出版社・メディア・教育機関・国際機関との接続を進め、「防災知識カード」コンテンツを複合的なIPとして世界展開します。
・フェーズ1(2026年)
:ピクトレ防災チャンピオンシップ2026・ご当地ひみつエージェントによる民間防災知識の大規模収集とカード化
・フェーズ2(2027年〜)
:防災知識カードのIP化・出版・デジタル展開。教育・エンタメ・BtoB各市場での商品化
・フェーズ3(長期)
:AI分析による標準化ソリューションを世界各地へ社会実装。日本発の防災ナレッジが世界標準へ
SAKIGAKE JAPANの視点
ここでAIが担うのは、単なる「整理」ではなく「翻訳」だと考えています。たとえば、ある地域特有の「災害後の代替水源の確保方法」という知恵は、そのままでは他地域・他国に展開できません。しかし、その背後にある構造――「ライフライン停止後の優先順位づけ」を抽出すれば、気候や文化が異なる地域でも応用可能な知見に変わります。企業のBCPにおいても、「同じ立場の誰かが実際に経験した教訓」をハザードマップと併用できる未来を見据えています。
おわりに
今回の提携は、私たちにとって「防災コンサルティングの限界を、テクノロジーで突破する」ための一歩です。DEAの「集める力」と、SAKIGAKE JAPANの「整理し、世界へ届ける力」。この組み合わせが本当に機能するかどうかは、これから実証していく段階です。進捗や具体的な事例については、今後もこのブログで継続的にお伝えしてまいります。
なお、本提携の正式な発表内容(代表コメント・会社概要含む)は、下記プレスリリースをご確認ください。
株式会社SAKIGAKE JAPAN プレスリリース:SAKIGAKE JAPANとDEAが戦略的パートナーシップを締結
