東京都主催プログラムでの渡航と、小池都知事との対面を経て
SAKIGAKE JAPAN代表・近藤宗俊が東京都主催の海外展開支援プログラムの一環として、カザフスタン・首都アスタナへ渡航しました。5月20日から25日の6日間、防災・レジリエンス技術の国際展開を目的としたピッチ登壇と現地企業との商談を精力的に行い、帰国後には本活動が東京都の公式SNSをはじめ各所で紹介されました。
今回の渡航を振り返り、あらためてご報告いたします。
なぜ、カザフスタンなのか
SAKIGAKE JAPANが今回の渡航先としてカザフスタンに注目した背景には、この国が持つ戦略的な重要性があります。
カザフスタンは中央アジア最大の国土を持ち、エネルギー資源の宝庫であると同時に、近年は国際金融・AI・デジタル分野での開発投資が急速に進む新興市場です。一方で、広大な農業地帯における食料ロスや物流インフラの課題、地震・洪水などの自然災害リスクへの対応も急務となっており、日本の防災・レジリエンス技術への需要が高まっています。
こうした背景を受け、東京都はカザフスタンとの連携強化を進めており、今回の渡航プログラムはその具体的な一歩として企画されました。弊社は全5社10名が参加する本プログラムに防災テック・スタートアップとして選出いただき、参加しました。
【渡航概要】
・期間:2026年5月20日~25日(6日間)
・目的:中央アジアでの事業発信・企業マッチング
・場所:カザフスタン共和国首都アスタナ
・参加:東京都主催プログラム参加企業全5社10名
・主な内容:アスタナハブ視察 / 企業ピッチ / 現地企業との個別商談会

ピッチで伝えたこと——日本のレジリエンス技術を、中央アジアへ
現地での企業ピッチのテーマは「日本の高度なレジリエンス・GX技術の中央アジアへの展開」。日本語による登壇に同時通訳が入り、投影資料はロシア語翻訳版を使用した形式で、現地の投資家・企業・政府関係者に向けて発信しました。
主なソリューション
今回紹介した主要ソリューションは3つです。
1つ目は、耐震塗料「Aster Power Coating」。東京大学生産技術研究所発のスタートアップが開発した特殊繊維強化塗料で、塗るだけで建物の耐震性・耐久性を向上できます。従来の大規模改修と比べて約15分の1のコストで施工可能。カザフスタンは地震リスクのある地域でもあり、建築・インフラ分野での展開を提案しました。
2つ目は、蓄光サイン「光燐 KORIN」。電力不要で12時間以上発光する蓄光塗料で、停電時・災害時にも視認性を確保します。日常の安全性向上と緊急時対応を同時に担う、フェーズフリーの考え方を体現した製品です。
3つ目は、太陽光駆動の自律型コールドストレージ。インドネシアで実証実験をすすめているオフグリッド型冷蔵保存システムです。電力インフラが整っていない地域でも食料・医薬品を安定保冷できるこの技術を、カザフスタンの農業ロス削減と医薬品物流の改善へ応用することを提案しました。
カザフスタンの国家戦略との合致
ピッチで特に強調したのは、これらのソリューション群がカザフスタンの5つの国家戦略——農業近代化、インフラ強靭化、医療・物流改善、エネルギー効率化、デジタル・AI活用——に合致するという点です。単なる製品の輸出ではなく、カザフスタンが目指す国家ビジョンの実現に、日本の技術で貢献したい——これが今回の渡航で一貫して伝えたメッセージでした。
中央アジアのレジリエンスハブを目指すというビジョンを掲げ、現地の聴衆に直接届けられたことは、大きな手応えでした。

商談の手応え——13件の面談、7件の有望案件
渡航中に実施した個別商談は合計13件。そのうち7件については具体的な協議に向けた有望案件として、引き続き対応を進めています。
例えば、サイロ建設への特殊耐震塗料の導入に関する協議です。カザフスタンの農業インフラに日本の耐震技術を組み込むという構想で、現地ゼネコンや関係幹部も交えたオンライン会議のセットアップを現在進めています。また、カザフスタンの政府系投資機関「KAZAKH INVEST」との接触を通じ、投資優遇制度の活用に向けた協議も開始しています。緊急事態省への技術提案も決定しており、官民双方へのアプローチが並行して動いています。
現地ビジネスは変化が速く、タイムリーな情報把握と柔軟な提案が求められます。現地パートナーとの連携を密にしながら、案件の具体化を着実に進めてまいります。
おわりに——「先駆け」としての一歩
今回のカザフスタン渡航は、SAKIGAKE JAPANにとって中央アジア市場への本格的な第一歩となりました。
現地では、小池百合子都知事に直接、弊社の取り組みをご説明する機会もいただきました。小池知事も同時期にアスタナを公式訪問されており、東京都が推進するスタートアップの海外展開支援と、弊社が掲げる「日本の防災技術を世界の先駆けへ」というミッションが、カザフスタンの地で重なる象徴的な場面となりました。
気候変動により自然災害が世界規模で激甚化する中、日本が培ってきた防災・レジリエンス技術の価値は、今後さらに高まっていくと考えています。今回得たご縁と手応えを次の展開につなげ、東京から中央アジアへ、日本の防災技術を届ける「先駆け」として前進してまいります。
弊社の取り組みや海外展開・パートナーシップにご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

