6月28日は福井地震の日──47年を経た教訓と未来への備え

~防災企業が考える「教訓の活用」と「技術による備え」~

出典:図説福井県史 https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/fukui/07/zusetsu/E02/E022.htm

1. はじめに:福井地震の事実を再確認

1948年6月28日16時13分、福井県坂井郡丸岡町沖(現在の福井市北東約10km)を震源とするマグニチュード7.1(Mw6.8相当、深さ約10km)の直下型地震が発生しました。震度は最大で現在の震度7に相当し、多くの住宅が倒壊、火災が続発しました。

  • 死者:3,769名
  • 負傷者:22,000名超
  • 全壊家屋:34,000棟超
  • 全壊率:福井市内で約79%
  • 二次災害:大雨により九頭竜川堤防が決壊し、洪水被害も発生

特に、戦後の復興途上にあった福井市はほぼ壊滅状態となり、都市部を襲った液状化・火災・洪水の複合災害が甚大な被害をもたらしました。


2. 福井地震が教える、企業と自治体が今こそ備えるべき防災の本質

2.1 地盤リスクと液状化への警戒

福井平野は沖積平野で地盤が軟弱だったため、震動による液状化が顕著に発生。当時としては全国的にも前例が少なく、都市計画・インフラ整備・建築設計における液状化リスクの認識が急務となりました。

2.2 火災とインフラ被害の連鎖

地震直後に発生した火災は福井空襲後の復旧段階にあった市街地を再び炎に巻き込み、2,400棟近くが焼失。水道や道路の寸断により消火支援が遅れ、多数の犠牲を出しました。

2.3 二次災害を見据えた備え

地震後1か月以内の豪雨で堤防が破壊され洪水被害が拡大 。自然災害は一つでは終わらない。対応と計画は、複合的な視点で設計していく必要があります。

出典:図説福井県史 https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/fukui/07/zusetsu/E02/E022.htm

3. 防災企業としての責任──SAKIGAKE JAPANが提供する技術とサービス

福井地震が示した教訓を受け、SAKIGAKE JAPANでは以下のソリューションを実装し、防災を「経営戦略」として捉える取り組みを進めています。

3.1 災害対策士制度による人材育成と現場対応力の強化

地盤や基礎設計の技術導入は専門性が高く、当社単独での提供は難しいと判断した結果、私たちはまず「人材」への投資を優先します。そこで注目するのが、民間資格制度である 災害対策士能力認定制度 です。

この制度には、以下のようなプログラムが含まれており、組織やコミュニティレベルでの即応性と判断力を強化します。

避難所運営 (TSM: Temporary Shelter Management)
 避難所における受容能力、生活支援体制、衛生管理など、運営実務の基本と緊急時対応について専門的に学びます。

住家被害認定調査 (THM: Tsunami & Home damage Measurement)
 地震や津波によって被害を受けた住宅構造・材料などの状況を、定量的かつ科学的に調査・評価する技能を習得します。

3.2 インフラ復旧を支える冷蔵技術

Cold Storage Box Portable(可搬型太陽光駆動冷蔵庫)は、停電下でも医薬品や食品の保冷を約7時間維持し、避難所や産業拠点の安定運営をサポートします。

3.3 災害時の避難誘導を強化

10年光蓄光サインは、停電・黒煙下でも避難経路を可視化。壁面・床面・手すりなどに塗布可能で、施設・工場の非常時安全対応を強化します。

3.4 被災地支援のハブ構築

Heli-Portable(可搬型ヘリポート)によって、道路や橋梁が寸断された環境下でも救援・物流拠点の設置が可能。被災地への迅速性と柔軟性を実現します。


4. 連携で強化する防災体制──共創による社会インフラづくり

防災対策は企業単独では成立しません。以下の三者協働で社会的強靭性を担保します。

  • 行政:液状化・津波・洪水リスクを踏まえた土地利用計画、防災マップ策定、訓練体制構築
  • 企業:BCP(事業継続計画)整備、社員安全確保、施設の防災性能向上
  • 住⺠:避難訓練、個別備蓄、情報受発信の準備・習慣化

災害は「起こってから備える」のでは遅く、「日常から備える」体制の構築が求められます。


5. 47年後に改めて問う、未来のための防災とは

福井地震のような都市直下型災害に備えるには、時間との闘いに勝つ仕組みが必要です。その鍵は、

  1. 初動対応の迅速化:地震発生後の数分〜数十分が人命を分ける。情報伝達・避難ルート開設の自動化と訓練
  2. 技術的バックアップ:液状化対策、停電対応、避難誘導など多面的手段
  3. 継続的な共創:行政・企業・住民が一体となって作る防災文化

これらを企業として持続的にサポートすることが、SAKIGAKE JAPANの使命です。


6. おわりに:47年の教訓は、今にも活かせる未来への礎

1948年の福井地震は、日本社会に多くの教訓を残しました。液状化・火災・洪水といった複合リスクは、現代においても繰り返し想定される災害シナリオであり、技術と体制の備えが不可欠です。

SAKIGAKE JAPANは「防災=投資」という視点で、これらのリスクに対する解決策を提供し続けます。製品・サービス・訓練・コンサルティングを通じて、企業・自治体・地域の命と暮らしを守るパートナーとして貢献します。


▶ 製品・導入・訓練プログラムに関するご相談はこちら
https://sakigakejp.com/contact/