【現地レポート】ミャンマー大地震──タイ・バンコクでの影響調査と防災連携強化

2025年3月28日、ミャンマー西部で発生したマグニチュード7.7の大地震は、震源地から約1,000キロ離れたタイ・バンコクにも大きな影響をもたらしました。私たち株式会社SAKIGAKE JAPANは、現地での影響調査とともに、今後の防災連携強化を見据えた対話の機会を得るため、タイ・バンコクを訪問しました。

震源が遠くても、地震被害は起こり得る。
今回の調査では、超長周期地震動のリスクとそれに伴う都市部の脆弱性が改めて浮き彫りとなりました。


■ 倒壊した高層ビル、問われる“見えない揺れ”への備え

今回の地震で世界的に報道されたのが、会計監査院が入居予定だった高層ビルの倒壊です。設計上の不備があったとはいえ、震源地から離れたバンコクにおいて、こうした規模の建物が崩壊する事態は、地震に対する備えが限定的であることを象徴しているとも言えるでしょう。

私たちは現地で、倒壊したビルの跡地や、周辺にある複数の高層建物を訪問・調査しました。その結果、特に中層階を中心に天井や壁材の剥落、内装破損といった被害が多く見られ、その一方で低層建物では目立った被害が確認されないケースもありました。

これは、近年注目されている「超長周期地震動」の影響と考えられます。このタイプの揺れは、震源から遠く離れた地域にもゆっくりとした大きな振幅を伝え、特に高層ビルなど長周期で共振しやすい構造物に被害を集中させるという特徴があります。


■ タイにおける地震リスクと都市の地盤構造

一般的に、タイは地震リスクの高い国とはされていません。国内に明確な活断層が少ないことから、地震災害に対する警戒感は日本に比べると低いのが現状です。しかし、今回のようにミャンマー西部など近隣国で発生した大規模地震の長周期波が、タイにも届くことは十分にあり得るということが、今回の被害からも明らかになりました。

加えて、バンコクはチャオプラヤ川が蛇行する低湿地に発展した都市であり、地盤が非常に軟弱です。このことが、揺れの増幅や長周期地震動の影響をより強くする要因となっています。


■ 日本の防災技術への注目、Aster Power Coatingの可能性

現地では、大学関係者や現地の建設事業者との意見交換も行いました。なかでも、内装材や仕上げ材の剥落・破損による被害が多く報告されていたことから、「耐震および免震システムに加え、揺れに強い内装・保護素材の導入」の必要性が想定されます。例えば、日本国内でも導入が進む特殊耐震塗料「Aster Power Coating」。同製品は、強靭な付着力と柔軟性を両立させた特殊塗料であり、以下のような特徴があります:

  • 地震や振動時の壁面仕上げ材の剥落を防止
  • 超長周期地震動における建物の微細な変形に追従可能

タイのように、今後さらなる都市化と高層化が進む国々においては、こうした“見えない揺れ”に対応できる保護技術の導入が、防災対策の質を大きく左右します。

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■ 今後の展開に向けて

今回の訪問では、現地大学の研究者との協議も行いました。タイ国内では今回の地震を受け、地震に対する建築基準や都市防災の見直しが進められる見込みです。また、チャイナリスクへの懸念も背景に、日本の防災技術・製品に対する信頼と期待が高まっていることを実感しました。

すでに複数の企業からご相談もいただいており、引き続き現地との連携を強化し、具体的な提案・検証に向けたフォローアップを進めていきます。


■ 最後に

遠く離れた国での地震が、思いがけず都市機能や人々の安全を脅かすことは、もはや“例外”ではありません。そしてそこには、日本が蓄積してきた防災技術やノウハウを活かすべきフィールドが数多く存在しています。

私たちSAKIGAKE JAPANは、アジアにおける防災連携のハブとして、今後も現地に根ざしたリスク評価と実践的なソリューションの提供に努めてまいります。


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