2005年3月20日、福岡県西方沖地震が発生し、マグニチュード7.0・最大震度6弱を記録しました。
地震が少ないと思われていた福岡都市圏に突如として発生したこの災害は、地域社会に大きな衝撃を与えました。発災から20年の節目を迎える本日3月20日、私たちSAKIGAKE JAPANは、この機会に地震リスクを見つめ直し、とくに都市部に潜む“壁の危険”とその対策に注目したいと思います。

福岡県西方沖地震 ― 犠牲者の死因は「ブロック塀の倒壊」
この地震で亡くなった唯一の犠牲者は、倒壊したブロック塀の下敷きとなった方でした。実は、このようなブロック塀の倒壊や高層建物の外壁の剥落は、都市型地震で繰り返し発生している深刻なリスクです。福岡市のような都市部では、たとえば以下のような被害が想定されています。
- 建物の壁面やガラスの落下による通行人の負傷・死亡
- 倒壊したブロック塀が道路や避難経路を塞ぐリスク
- 古い組積造(レンガ・ブロック積み)構造物の崩壊
- 帰宅困難者の発生や都市機能の麻痺

“Sランク活断層” 警固断層帯のリスク
今回の地震の原因となった福岡県を横断する「警固断層帯」は、最も危険とされるSランク活断層の1つです。とくに、福岡市中心部を通る東南部セグメントで地震が発生した場合、死者は1,000人を超える可能性があると専門家は指摘しています。
- 同地震の今後30年以内の発生確率:0.3〜6%
こちら、低く感じる数字ですが、実は2016年に2度の震度7を記録した熊本地震の確率は「0〜0.9%」でした。つまり、「起こるはずがない」ではなく「いつでも起こり得る」という前提で備えることが大切だといえます。
“塗るだけ”で壁の倒壊を防ぐ ― Aster Power Coatingの可能性
私たちSAKIGAKE JAPANは、パートナー企業である株式会社Aster様とともに、都市部の壁面リスクを軽減する次世代の耐震技術「Aster Power Coating」の導入支援を行っています。とくに、組積造構造(ブロック塀やレンガ壁)に対して有効で、「崩れやすい構造」を「耐震構造」に変える技術として期待されています。
本技術に関してAster社は、2022年にJICAとフィリピン政府と共同で実証実験を実施。同国では、約80万室の教室に耐震化が必要とされており、本技術の活用が検討されています。世界に展開できる日本の防災技術として、各方面から注目を集めています。
🧱 Aster Power Coatingの特徴
- 水性・高弾力性の特殊塗料で、ブロックやレンガに強力に密着
- 震度7相当の地震にも耐える性能を、つくばの実験施設で実証
- 日本発の革新的な技術として、東南アジア・ヨーロッパでも注目
- 塗るだけの簡易施工で、老朽化した既存建物にも短期間で対応可能
都市の壁を、“命を守る壁”に
まとめに、福岡県西方沖地震から20年。都市型地震で、まず最も危険なのは、実は見上げた先の壁やガラスです。たとえば、外壁塗装のタイミングで「Aster Power Coating」を選べば、見た目を整えるだけでなく、命を守る「耐震性」も手に入ります。
防災は、万が一のための余分な「出費」ではなく、日々の暮らしを守る「価値」となります。“日常の中で備える”という発想は、「フェーズフリー(有事と平時を分けない防災)」と呼ばれます。
私たちSAKIGAKE JAPANは、防災コンサルティングやBCP策定支援に加え、Aster Power Coatingの導入支援を通じて、命を守る“壁のアップデート”を支援しています。
📩 製品・導入に関するお問い合わせはこちら
https://sakigakejp.com/contact